「お念仏は阿弥陀様のお誓い」

南無阿弥陀仏  「お念仏は阿弥陀様のお誓い」

 高い山に登る時には、幾つかのルートがあります。険しい山道を登る上級者向けのコースもあれば、時間はかかるけれどもなだらかで登り易いコースもあります。またはへリコプターに乗って頂上付近まで一気に到達するなどということも出来ますね。しかしどうでしょうか、険しい山道を登って行くことには危険が伴い、100パーセント安全だとはいえません。なだらかな山道は、安全だけれど時間がかかり、ややもすると山小屋に一泊してということになりかねません。また、ヘリコプターで登るには、まず費用が掛かるのと、天候に左右されます。風が強い時や視界が悪い時などは飛べませんね。いずれも一長一短がありますね。

 仏教の修行においても、それこそ幾通りもの様々な修行の形態があります。難行苦行といわれる、滝に打たれる修行、長時間座禅をして瞑想する修行、飲食物を取らず、眠らず横にならず続ける修行など、とてもとても誰にでも続けて行い、成果を上げることなど叶いません。難行苦行を勤めることが叶わないこの私達が、往生極楽という願いを叶える為に一番勝れて間違いのない行いは、南無阿弥陀仏とお念仏を称えること以外には無いのであります。

 阿弥陀様は、我が名を南無阿弥陀仏と称える者は一人も漏らすことなく、私の極楽浄土に救い取る、往生を遂げさせるとお誓いを下さっています。何とも有難いことですね。そのお誓いを本願と申します。この阿弥陀様のお誓いである本願を信じて、南無阿弥陀仏と声に出してお念仏を称え続けていく、それだけで良いのであります。尊い沢山の仏様がおられます。また仏道修行もそれぞれに貴い行いであります。しかし極楽往生という大きな目的を達成するためには、阿弥陀様の本願というお誓いを信じて、その道一筋に称え進んでいく。それだけで良いのであります。このことを正しく受取りお念仏のお称えを続けて参りましょう。合掌十念

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